
ようこそ。
4年ほど前から鹿児島県有機農業協会の理事をやらせてもらっていて、今は有機農業やオーガニックの普及啓発事業の担当常務理事を務めさせてもらっています。
40年近い歴史を持つ鹿児島の有機農業、そしてオーガニックの流れをつくってきた歴史的な先輩方と共に活動させてもらい、これまで綿々と続けてきた大切なことを守りながら、これからの時代に求められることに向かっていこうとする、その両方の間で奮闘するようなこの数年でした。
そして昨年から、有機農業協会が主催する2つのイベントのうちの1つ、第11回オーガニック映画祭の主担当理事となり、有志で集っている実行委員のみなさんと、事務的な面を支えてくれる協会の職員さんとともに、自分の時間や能力もかなり注ぎ込みながら、手ごたえと収穫のある映画祭を開催することができました。
国際オーガニック映画祭 in Kagoshima on Strikingly
鹿児島で、環境・食・有機農業など、オーガニックに関する映画を上映する映画祭。今年で11回目の開催となりました。
そして自分のリソースをガッツリと投入することで、一緒にやる人たちとの信頼関係も強まり、そこからこの半年、オーガニックフェスタや、先日の有機農業の祭典という大きなイベントも含め、ずいぶんと前進を感じることができています。
やぁ、自分にとっては大きな大きなお祝いです。めげずに(たまにめげて助けてもらいながら)がんばってきてよかった。
そして今年に入り、20年近い歴史を持つ有機農業協会がこれからどこに向かっていくのか、ビジョンやミッションをどのように抱いて取り組んでいくのか、より核心的に話し合っていくため、
今中心的に関わっているメンバーや、
映画祭やフェスタ等のボランティアで関わってくれている人たち、
そして今は関わっていないけれどもこれまでの歴史を作ることに貢献してくれてきた人たち
に対して、
インタビューをして周り、
この鹿児島の有機農業の流れというのは一体どんなものだったのか、
他県にはないこうした動きを、どうして鹿児島で編み出すことができたのか。
そして今はどんなところまで来ることができていて、
この先鹿児島の有機農業やオーガニックはどんな風になれるだろうか、
ということを語ってもらっています。
顔見知りであっても、会議で話すだけであったり、イベントで会ったときに話すだけでは、ここまでのことは話せません。
インタビューをして話していると、
ああ、そんなことを思っていたのか、
見てきたのか、
感じてきたのか、
ということとたくさん出会います。
そして何より、そこまでの深い話を時間をかけて一人一人とすることで、今までにない深いつながりを感じられています。もっと早くこうしたことをやっておけばよかったと思うと共に、今だからこそできることだし、今だから自分もそれをやろうと思えたのだと思い返します。
「現状がどんな風で、どんな風に協力できるのかもわからなかったから関われなかった。でも、こうやって話して状況を知ったから、これからのために一緒に活動できることがあったらやりたい。」と言ってくれる人もいます。
協会のビジョンやミッションを見出していこうという着想から始まったインタビューですが、つながりを生み、これからに向かっていくコミュニティの基盤を作っているような感覚もあります。
時間は大いに使いますが、とてもとてもこれから先が楽しみに感じられる取り組みです。
まだまだ半ばなので、これからも何人もの方のお話を聞きに行きたいと思います。お願いが届いた方は、ぜひご協力お願いします。
さて、その一環として今日お話する中で「エディブルスクールヤード」の話が出ました。
エディブル・スクールヤードとは – エディブル・スクールヤード・ジャパン
〈必修教科+栄養教育+人間形成〉の3つをゴールとし、各々の学習目的を融合させたガーデンとキッチンの授業を行っています。その前提には、持続可能な生き方、エコロジーを理解する知性と、自然界と結ぶ情感的な絆を、どう子どもたちに身につけさせるかを教育の場で行うことにあります。それは、食べること、いのちのつながりを学校で教えることが求められる現代において、画期的な教育モデルとして注目され、発展しています。
有機農業協会でも「畑の学校」という取り組みをしていましたが、今はできていません。そして実際に学校の中で継続的にこの取り組みができることには、教育的な効果とともに、こうした取り組みの大切さを文化の中に織り込んでいく意味もあると思っています。
現在でも鹿児島にエディブルスクールヤードをやっているところはあるのかもしれませんが、私はまだ知らないので、もしご存知の方がいたら教えてください。また、そうした取り組みを一緒にできる学校も探しています。
そしてもう一つ、イギリスのトッドモーデンというところの取り組みで、エディブルガーデンの発想、例えば街中の、今は花が咲いているようなところに食べられるものを植え、それは誰でも食べることができるというもの。食べられる作物を街の中に植え一緒に育てることを通してコミュニケーションを生み出し、コミュニティーを形成していく取り組みです。
Incredible Edible Todmorden | Home
Aims to increase the amount of local food grown and eaten in the town. Local businesses, schools, farmers and the whole community are all involved.
とても面白いし、鹿児島の街中でもやりたい。行政の方の協力や、町内会の方の協力があればやりやすいかもしれません。ワクワクするし、未来的なこの取り組み、一緒にやりたい方がいたらぜひやりましょう。
これらのことは、有機農業協会としてやるかどうか分かりませんが、私個人としてはぜひやりたいと思っていることです。有機農業協会のこれからのことを考えるとともに、私自身や息子たちの世代の未来に貢献する取り組みをするコミュニティ作りをして行きたい思っていて、いろんな構想を描いています。
とてもインスピレーションをもらっている映画に「tomorrow パーマネントライフを探して」があります。2年前のオーガニック映画祭で上映したもので、人口が増え温暖化が進む未来の中でどう持続可能な世界を作っていくか、という問いの答えのような取り組みが世界各地でされていることを、かっこよく希望を持てるような形で映像にしているドキュメンタリー映画です。
映画『TOMORROW パーマネントライフを探して』オフィシャルサイト
フランスで100万人が観た、大ヒット作!今年度セザール賞ベストドキュメンタリー賞受賞。女優メラニー・ロランと仲間たちが贈る 未来にやさしく、幸せなライフスタイルを探す旅。勇気と希望あふれる”提案型ドキュメンタリー”
フランスの有名な女優さんが監督をしていて、フランスでは話題になった作品です。
こういった作品は上映会をしないと見れないことが多いですが、なんと今Amazon Primeで無料で見ることができます! Primeでなくても数百円でオンラインレンタルできます(数日間観られる)。
▼Amazon Primeの動画はこちらから。
https://amzn.to/2UupBlw
身近なところから世界を変えるような動きができるかもしれない!とワクワクさせてくれる作品です。
これからやっていきたいと思っていることを、オーガニックの動きを作ってきた大先輩方にお話をさせてもらい、ぜひ協力したいという声ももらっています。とても心強く嬉しいことです。
もう少し構想が整い、取り組みの基盤が整ってきたら、広くお声掛けしていきたいと思っています。こうしたことが響く方は、その時はぜひ一緒にやりましょう。
前進のお祝いと、協力のお尋ねと、そしてこれからの構想の、世界へのお知らせでした。
未来への願いを込めて。
また会いましょう。
この記事を書いた人

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システムファシリテーター
株式会社musuhi 取締役COO / Chief Dialogue Officer
ひとつまみの希望 主宰
世界と変わるコトバ研究所(NVC インテグラル理論 U理論 つながりを取り戻すワーク システム理論 等を統合的に扱い「私から、世界と変わる」ための研究・実践活動)
東京生まれ。大学時代から環境問題に取り組み、社会人時代に15年続く環境NPOの代表理事を拝命。2011年に鹿児島に移住、対話・ファシリテーションを鹿児島のまちづくり・地域コミュニティの文脈に導入する事業に参画。2017年4月に合同会社むすひを共同創業、「対話を核に組織が文化から変容していく」組織変革プログラムを仲間と運用。現在は「協働の質を高め、チーム・組織の中での対立も扱えるコミュニケーション:NVC」のオンラインスクール・コミュニティ事業や、第一人者たちと日本での展開に取り組む。
*少し詳しい自己紹介はこちらから。
*これまでに書いた記事の一覧はこちらから。
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