私たち夫婦がNVCを学び始めたのは、
息子が生まれる2か月前。
なので、息子は生まれたときからNVCの意識を大切にしようとする環境の中で育ってきた。
NVCを大事にしてきたとはいえ、
親である私たちは、常に優しい雰囲気だったり、
いつでも“いい人たち”であるわけではない。
率直に感じたことは話すし、
いっぱいいっぱいになって怒ることもある。
泣き止まない息子に疲れて、
夫婦で、願っていないような状態になることもあるし、
息子に、
「なんで泣き止まないんだ!」とあたることもあった。
それが、自分が望む状況に向けてなんの貢献もしないことがわかっていながら、
表現せずにはいられないときがある。
そうした後に、
「どうして自分にそういう感情が起こり、
そしてそういう言動をすることを選択したのか」
を見ていく術としてNVCを持っていることは、随分と救いとなることだった。
息子を含んだ家族の時間を重ねる中で、NVCの学びも重ね、
海外トレーナーを呼んだワークショップや、
自分たちで開くワークショップ、
長期の合宿や海外の学びの機会など、
いくつもの学びの機会に息子も共にいた。
具体的な言葉としては理解できないとしても、
その場の雰囲気や、私や妻の気配からも、たくさんのことを感じ取っていたんじゃないかと思う。
もちろん普段の私たちも、
出来うる限り息子に寄り添おうとする。
彼のリクエストに答えるのが難しくて困ることもたくさんある。
彼が自分の願いが叶えられずに大泣きしてしまうときにも、
ただただ一緒にいて抱きしめたり、共感の言葉をかけているうちに、
彼の嘆きが自然と流れていくこともたくさんある。
そして今、3歳半の彼は、
自分のやりたいことに正直に、元気いっぱい、そのまんまで生きている感じがして、
私なんかは“世渡り”を学ぶ中ですっかり忘れてしまった、
「断られることをひとかけらも恐れずストレートに願いを伝えること」を、日々行っている。
その彼から届いてくるエネルギーは、早く大きい。
そんな姿に、羨ましさも感じるくらいだ。
NVCを家族で学び・実践してきてよかったなぁと思うことの一つは、
私たちが息子のリクエストに応えられず、息子が大泣きしたとき、
息子は、私たちに悪口を言うのではなく、
「ぅわぁぁぁぁぁ、残念だーーーー(大音量)」
と言ったり、
「つらいよぉぉー、痛いよーーー(大音量)」
(あとで尋ねてみると、物理的でなく、心が、ということみたい)
と、自分の感じていることを言葉にすること。
そして私たちが、何かに嘆きを持っているときには、
「かなしいんだねー」
「とうさん、いたかったんだねぇ」
と、共感のように言葉をかけてくれること。
これから生きていく中で、
彼の中にもたくさんの変容があると思うけど、
今こうして彼と共にいられることに、大きな喜びがあります。
改めて、私たちにNVCの学びを届けてくれた、今回のトレーナーでもある安納献さん、
そして、献さんと共に歩んできてくれた鈴木重子さんに感謝。
彼らと共に過ごす中で、
肌で、腹で、
感じ取り、学び取れるものがあると思っています。
私たち夫婦がアシスタントをさせてもらうNVC “Being” Program。
こんな質感を一週間共にする機会です。
数えきれない流れの中、
そのチャンスを共に出来る方がもう少しいらっしゃるのではないかと思い、
引き続き私たちが思い描いていることと、それに伴うお誘いの声を、
届けていってみています。
(ほんとに貴重な機会だから超来てほしい!と思って、やれることやってみようと、「NVCと私」をいろんな角度から言葉にするチャンスにしています〜)
———–
NVC “Being” Program
– 自分・組織・世界が変容する“鍵”をもたらす7日間 –
“変化のために今をまるごと受け入れる”
あり方・器・リーダーシップ開発
<Trainers> ソーヤー海、安納献、鈴木重子、小笠原春野
<Assistants> 石川世太、畑中みどり、高橋雄也、江頭桜子、石川咲子
2019. 7/10-16
@女神山ライフセンター
(長野県)
NVC “Being” Program on Strikingly
NVC “Being” Program 自分・組織・世界が変容する”鍵”をもたらす7日間。”変化のために今をまるごと受け入れる” あり方・器・リーダーシップ開発。2019. 7/10-16@女神山ライフセンター(長野県)トレーナー:安納献、鈴木重子、小笠原春野、ソーヤー海 アシスタント:石川世太、江頭桜子、高橋雄也、畑中みどり、石川咲子
この記事を書いた人
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システムファシリテーター
株式会社musuhi 取締役COO / Chief Dialogue Officer
ひとつまみの希望 主宰
世界と変わるコトバ研究所(NVC インテグラル理論 U理論 つながりを取り戻すワーク システム理論 等を統合的に扱い「私から、世界と変わる」ための研究・実践活動)
東京生まれ。大学時代から環境問題に取り組み、社会人時代に15年続く環境NPOの代表理事を拝命。2011年に鹿児島に移住、対話・ファシリテーションを鹿児島のまちづくり・地域コミュニティの文脈に導入する事業に参画。2017年4月に合同会社むすひを共同創業、「対話を核に組織が文化から変容していく」組織変革プログラムを仲間と運用。現在は「協働の質を高め、チーム・組織の中での対立も扱えるコミュニケーション:NVC」のオンラインスクール・コミュニティ事業や、第一人者たちと日本での展開に取り組む。
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