音声入力を日々の習慣の中に組み込んで、そろそろ1年ぐらいが経つ気がする。
最初は1人でいる時に声を出して何かを話しているというのは、たとえ誰も近くにいなかったとしても、ちょっとこっぱずかしい気がしていたけれど、考えていることを文章にして、それを仕事やブログや友人へのメッセージや自分が大事にしている事柄に対して使えることを実感するにつれ、時間を見つけては頭に何か浮かんでいればどんどんと音声入力をするようになった。
文章は長ければ良いものではないが、自分が思っていることの解像度を高めるのに、ある程度の文章量が必要になることはあると思う。
面と向かって、“表情や声色や自分の体の状態”を含めて相手に届けられる時であれば、言葉少なでも届くものがあるかもしれないが、
特にメッセージを使って、テキストで、
しかも手書きでもなく、日本語で言えば一文字2バイトしかない情報として相手に届けるのであれば、やはり一定の文章量が必要になることはあると思う。
それを、タイピングがどんなに早かったとしても、入力するとすると椅子に座っている必要があったり、どんなに軽やかに早く打てたとしても、打つほどに体が疲れていくものだと思う。
音声入力は、変換精度がもちろん100%にはならないが、十二分に実用的な精度を持っている。
それよりも、文章が冗長になったり、文章の並びが最適ではなかったりということの方が課題としては大きいかもしれないが、
全ての文章において完璧を目指しているとアウトプットできる量が随分と小さくなってしまうと思っている。
狙いすました、研ぎ澄ませた文章が必要なことももちろんあるが、今自分の中にあることを書き留めていくこと、それをリアルタイムで繋がる人達に見てもらえる可能性を作ることはとてもとても大きな価値だと思っている。
その時に、手入力で文章を精査しながら書いていくのでは、願うほどのスピードが出ないことを何度も実感してきた。
もっと書けたらいいのにと思いながらなかなか書けず、結局書ける量が減り、ブログの更新が滞り・・・というようなこと、とってもよくある。
そして、下手をすると、
「自分は何かを続けることができない・・・」とか、「そんな自分は、思い描いているような夢を叶えることはできない・・・」と思いこみ始める可能性もある。
「文章のクオリティーが百点じゃなかったとしても(そもそも百点になることなどないと思うけれど)、60点だったとしても、書けて、自分だけでなく誰かの目に触れるところにアウトプットすること」と、
「百点を目指さなければならないと思ってなかなか書けず、誰かの目に触れる文章は本当にエネルギーを込めてようやくたまにかけるぐらい」というのとでは、
繋がる人々や、世界と自分との循環を、願うほど生み出すことができるかどうかに大きな違いが生まれるのではないかと思う。
だからこうして、自分でもこれが果たしてどれぐらいのクオリティーなのか、こう書くことに果たしてどれだけの意味があるのか分からないけれども、
今自分の中に確かにあって書いてみたい、誰かの役に立つかもしれない、自分の為にも書いてみたいと思う文章を書いてみている。
自分を勇気付けてくれるのは、
ちょうど今日、色んな流れがあって、自分のブログのデザインを大きく変え始めてみた。
やってみると、過去の記事をランダムで表示する機能もあったりして、自分が以前書いたことに出会いやすくなり、いくつもの記事を読み返してみた。
そのどれもが不完全なようにも思えるし、今だったらもっとこう書けるかもしれないと思うこともあるけれど、それが残っていることの価値はものすごく大きく感じた。
そして、それが積み重なっていくことの意味もとても感じた。
このブログを始めて8ヶ月ほどになった。
この段階でもそういうことを感じるのだから、何年、何十年と書き溜めていったらば、
それはもうあるのとないのとでは、とてつもなく大きな違いとなる。
自分の資産になると思う。
そういうわけで、今日も何かを思い付けばこうして、主に音声入力を使って他の事の合間の時間に歩きながら気晴らしをし、体を動かしながら文章も作っていってみている。
ちょうどこの文章も、今日は本当に頑張ったなぁという日の夜に、たまのビールを一本ぐらい買うかと思って買いに歩く道すがらに音声入力で書き始めて、往復で2本の記事を書くことができた、その2本目がこの記事。
自分の人生にとってはとても大切な習慣になっているので、もし響く方にはオススメしたい。
音声入力や言語化することについての関連記事は、こちらから。
それでは、また会いましょう。
この記事を書いた人
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システムファシリテーター
株式会社musuhi 取締役COO / Chief Dialogue Officer
ひとつまみの希望 主宰
世界と変わるコトバ研究所(NVC インテグラル理論 U理論 つながりを取り戻すワーク システム理論 等を統合的に扱い「私から、世界と変わる」ための研究・実践活動)
東京生まれ。大学時代から環境問題に取り組み、社会人時代に15年続く環境NPOの代表理事を拝命。2011年に鹿児島に移住、対話・ファシリテーションを鹿児島のまちづくり・地域コミュニティの文脈に導入する事業に参画。2017年4月に合同会社むすひを共同創業、「対話を核に組織が文化から変容していく」組織変革プログラムを仲間と運用。現在は「協働の質を高め、チーム・組織の中での対立も扱えるコミュニケーション:NVC」のオンラインスクール・コミュニティ事業や、第一人者たちと日本での展開に取り組む。
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