グレタさんの9月23日の「How dare you!」のスピーチが一気に広まっていると思うので、そこに至る流れをシンプルに追えるように、まとめ始めてみる。
2018年12月@COP24と2019年9月23日のスピーチがほぼ同様で、2度目の演説に憤るのもうなづける。
本当は記事などたくさん情報があるが、ひとまずスピーチ動画から。
2018年11月 TEDxStockholm
「“学校に行くべきだ。勉強して気候科学者になって気候危機を解決したらいいじゃないか”という人がいるけど、気候危機の事実と解決策は既に揃っています。あとは行動だけ。
将来を守るためのことを誰もしていないのなら、もはやなくなる将来に向けてなぜ勉強をする必要があるのでしょう」「希望よりも、必要なのは行動です。行動をすれば希望が溢れます」
「既存のルールに従っていては世界は救えないのです。ルールを変えなければならないからです。すべてを変える必要があります。そして、今日始める必要があるのです」
2018年12月12日、ポーランドのカトヴィツェで開催されたCOP24(気候変動枠組条約第24回締約国会議)にて。(当時15歳)
2019年9月19日 ジョージ・モンビオと、気候変動について、そして「ではどうしたらいいのか?」を語る動画配信
3分ちょっとで、make sense(腹落ち)する、「伝える」ことを意図する人にとって超勉強にもなる、超秀逸な動画だった。
適切な抽象度・具体性で、大事なことに目を向けさせるし、「じゃあどうしたらいいの?」に応えるシンプルな解もある。
特定の誰かやなにかを批判・非難するところにエネルギーがかかっていないところも、このことを受け取り、「共に持つ」ために超重要。
批判・非難は分離を生んでしまい、願うところから離れていってしまう感覚がある。
しかも、全画像・動画が二次利用で、「この撮影のために飛行機は一機も飛ばしていません」という一貫性。
“届き切るメッセージ”として超秀逸。
【今の状況を感じ、】
(温室効果ガスの排出を続け、その吸収・固定ができる森林の伐採・償却を続け、それを加速させる経済の仕組みを採用していること)
【なにが必要かを感じ、】
(自然を保護すること、自然を再生すること、お金がそのために循環するようにすること)
【そのために、誰もが、自分ができることがあることを感じさせる、】
(自分がそのための行動をすること、そのための行動をする人を応援する・投票する・お金を循環させること)
超秀逸な動画だった!
2019年9月19日 アメリカ議会にて
2019年9月21日
国連気候ユースサミットにて
2019年9月23日
国連気候行動サミットにて
2018年12月12日のスピーチと同様のことを伝えたい、一貫した姿勢とともに、そこに応えられていない世界を感じる。
グレタさんに応えられていない、というよりは、この時代の集合的な声に、応えられていない、私たち。という感覚。
“グレタさんへの激しい批判”に私たちも傷つく。そのお守りのような記事。
グレタさんスピーチ(2019.9.23)をきっかけに、世界で巨大な反応が起きた。共感も、批判・非難も。それをどう観るかの、自分にとってお守りのようになっている記事を2つ紹介しておきます。
科学から:信頼している江守正多さんの投稿 2019.9.28
国連 気候変動スピーチで注目のグレタ・トゥーンベリさんについて知ってほしい5つのこと(江守正多) – Yahoo!ニュース
気候変動。大人たちが子供の将来に危機をもたらしていること。世界のCO2排出量をあと10年で半分にすべきこと。牛肉の生産が大きな環境負荷をもたらすこと。日本の石炭火力発電の新設が世界から批判されていること。 これまで一部の関心がある人たちの話題でしかなかったこれらのことが、今週、一気に日本全国の「お茶の間」に届いたことに、筆者は興奮を隠せない。 …
ジャーナリズムから:信頼している志葉玲さんの投稿 2019.9.27
【コラム】トゥンベリさん怒りの演説と、醜悪な日本の大人達(志葉玲) – Yahoo!ニュース
先日の国連気候行動サミットでの、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16歳)のスピーチは、鬼気迫る見事なものだった(「セクシーポエマー進次郎」こと小泉環境大臣とは大違い)。温暖化対策に本腰でない政治家を、未来の世代を代表して、叱りつける。筆者も大人の一人として、気が引き締まった。ただ、予想はしていたものの、日本での反応、とりわけYahoo!ニュースでのユーザーコメントやツイッター…
この記事を書いた人

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システムファシリテーター
株式会社musuhi 取締役COO / Chief Dialogue Officer
ひとつまみの希望 主宰
世界と変わるコトバ研究所(NVC インテグラル理論 U理論 つながりを取り戻すワーク システム理論 等を統合的に扱い「私から、世界と変わる」ための研究・実践活動)
東京生まれ。大学時代から環境問題に取り組み、社会人時代に15年続く環境NPOの代表理事を拝命。2011年に鹿児島に移住、対話・ファシリテーションを鹿児島のまちづくり・地域コミュニティの文脈に導入する事業に参画。2017年4月に合同会社むすひを共同創業、「対話を核に組織が文化から変容していく」組織変革プログラムを仲間と運用。現在は「協働の質を高め、チーム・組織の中での対立も扱えるコミュニケーション:NVC」のオンラインスクール・コミュニティ事業や、第一人者たちと日本での展開に取り組む。
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