詩: ことば と こうどう

#詩らしきものが湧いてきた

ことば と こうどう

「有言実行の人」と、
「言ったけどやらない人」というのが
くっきりと二分されているわけではなくて、
誰しもグラデーションの中で生きている。

「あの人は言ったことは必ずやる人だ」という人も、
人生全体で言えば、暮らし全体で言えば、言ったけどやっていないこともあるだろうし、

家族との暮らし、みたいな、膨大で曖昧で、多分にそれぞれの好みがあって、
機械的に実行することが難しいシステムの中では、
言ったけどやれていない、ということなんてたくさんあるだろう。

「自分は言ったけどできていないことばっかりだ」というときは、
きっと、「言って、できたこと」の存在を数え忘れている。

「言って、できたこと」もたくさんあるはずなんだ。
そちらの方も、その存在を十二分に見つめたい。

そして、「言ったけど、できていないこと」を、
あらためてどうしたいのか。

「言ったんだから、やらなきゃ」というエネルギーは、
どうやらあまり役に立たないことは分かってきたと思う。

あらためて、
自分にとってそのことはどんな存在で、
どんな大切さの質感があって、
心から湧いてくるのはどんなエネルギー感か。

それを観て、
その質感とつながっているときに自然と湧いてくる、
「あらためて、どうしたいんだっけ?」を、
そのまま生きる。

そうしていたら、気がつけば、
「言ったことをできている人」になっているかもしれない。

けどきっとそれは、自分では気づかない。
そのように生きているだけだから。

周りの人から見たら「あの人は有言実行の人だ」と見えているかもしれない。
自分には、そうかどうかはあまり関係がない。
そのように生きているだけだから。

自分が体験する世界と、人が体験する世界は、こんな感じで、きっとけっこう違うんだろう。

自分の中を見つめ、
どんな世界を、どんな自分で生きているのが自分にとっての自然で、

今日という日を、
何を大事に、
何を選択して、
どんな質感で生きるか。

そのように生きる。

そのように、世界が開いていくのだろう。

この記事を書いた人

Seita
Seita
システムファシリテーター
株式会社musuhi 取締役COO / Chief Dialogue Officer
ひとつまみの希望 主宰
世界と変わるコトバ研究所(NVC インテグラル理論 U理論 つながりを取り戻すワーク システム理論 等を統合的に扱い「私から、世界と変わる」ための研究・実践活動)


東京生まれ。大学時代から環境問題に取り組み、社会人時代に15年続く環境NPOの代表理事を拝命。2011年に鹿児島に移住、対話・ファシリテーションを鹿児島のまちづくり・地域コミュニティの文脈に導入する事業に参画。2017年4月に合同会社むすひを共同創業、「対話を核に組織が文化から変容していく」組織変革プログラムを仲間と運用。現在は「協働の質を高め、チーム・組織の中での対立も扱えるコミュニケーション:NVC」のオンラインスクール・コミュニティ事業や、第一人者たちと日本での展開に取り組む。


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