着想を形にする快感と、進化の目的を思う

ようこそ。

着想を形にしていくことというのは、人間にとってこの上なく満たされるものなのではないか。ニーズで言えば、生きている実感、イキイキさ、好奇心、見てもらえること。感情で言えば、魅了される、ワクワク、駆り立てられる、震える、力がある。

ある意味、ごく自然な感覚であり、ごく自然に、そうした営みをするというのが、人間の、だし、生物の基本的な志向性なのではないか。置かれている環境、これまで積み重ねてきた遺伝子レベルも含めた知恵をもとに、常にクリエイティブであること。それが生物の基本的な姿なのではないか。

思考することができるようになった人類は、そのベースであればこれまでの生物たち以上に爆発的に創造をすることができる。思考の力ゆえに、その創造の方向は幾通りもあり、数多の分岐点を過ぎ、自然との間に繊細で膨大な影響を与え合い、今の地球の状態に至った。

その今の状態がどうであるか、ということを意味付けし、判断することができることも思考の賜物で。思考がなければ、ただ、今の状態に至っている中で、自分たちも生きている、というだけ。

例えば、大量発生したイナゴが草原の草を食い尽くし、荒涼とした大地を生み出し人間も含めた他の生物が食糧を失ったとしても、イナゴはそのことを悲しんだり、そうなったことに不安を覚えたりすることもなく、飢えて食糧を得られなくなったものから死んでいき、自然の許容量に合った数になっていく。

もっと大きな絵の中で見れば、人間は全生物の進化の壮大な前進の中の、一つの先端にいるとして、それは全生物から膨大な数のバトンを受け取ってそこにそうやって存在しているとも見える。そう見ると、人間は大いに、これまでの全生物の全進化からの膨大な期待を向けられているとも思える。

人間という種は、思考の力を結集した壮大なクリエイティビティによって、強烈な閃光のようにエネルギーを使い果たし壮絶に絶えていくのか。

あるいは、その壮大なクリエイティビティによって、今直面している限界を超えて、さらなる爆発的な創造をしていくのか。

できることなら、その未来の中に生きていきたい。

また会いましょう。

Trees tell us that.

この記事を書いた人

Seita
Seita
システムファシリテーター
株式会社musuhi 取締役COO / Chief Dialogue Officer
ひとつまみの希望 主宰
世界と変わるコトバ研究所(NVC インテグラル理論 U理論 つながりを取り戻すワーク システム理論 等を統合的に扱い「私から、世界と変わる」ための研究・実践活動)


東京生まれ。大学時代から環境問題に取り組み、社会人時代に15年続く環境NPOの代表理事を拝命。2011年に鹿児島に移住、対話・ファシリテーションを鹿児島のまちづくり・地域コミュニティの文脈に導入する事業に参画。2017年4月に合同会社むすひを共同創業、「対話を核に組織が文化から変容していく」組織変革プログラムを仲間と運用。現在は「協働の質を高め、チーム・組織の中での対立も扱えるコミュニケーション:NVC」のオンラインスクール・コミュニティ事業や、第一人者たちと日本での展開に取り組む。


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